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デンマーク&スウェーデン紀行
2001年10月20日
帰国後
(序に代えて)
またまた、北欧にくることになった。
そして、今回はおそらくこのページに報告するような事象も少ない純粋なビジネス旅行だ。
しかし、前回盗難にあったビデオカメラも、会社が入っていてくださった保険のおかげで、
ほとんど実害なく、同じモデルを手に入れることができて復活していることもあって、
ほんのちょっとだけでも秋の北欧のエッセンスを記録しておけば、またどなたかのお役に
立てるように思い、とりあえずページだけは更新することにした次第である。
10月20日(土)
今回の出張では、前回の地平さんに加え、英語の堪能な頼さんが同行する、というより、
我々が頼さんに同行する形なので、とても心強よい。英語をつくづく勉強せねばと思うが。
成田空港までの交通手段もちょっと知恵がついて、3人いくのなら、マイカーを近くの
駐車場業者に任せておいておけば、1週間以上の駐車でも6000円程度とで置いておける
ので、電車より便利で安く、かつ、それぞれの家まで重たい荷物を持って回らずにすむよう
になった。わたし自身も、電車にのるより自分で運転していたほうが楽という性質なので、
他の二人にも迷惑がかからずにすむとおもう。
ただ、車で行く場合のリスクは、道が込んで時間に間に合わない可能性があるということ
である。今回も、晴天の土曜日ということで、首都高や外環がとても込んでいた。渋滞の中、
かなりヒヤヒヤしながら成田に向かったが、11時55分発のところ、10時10分ごろに、
成田の業者着。手続きを簡単に済ませて、業者さんの車で空港へ。10時30分には空港で、
チェックインを行っていたから、まずまずの時間管理だったといえる。
ちょうど、この記録を書いている2001年のこの時期は、アメリカで大きなテロ事件があ
り、観光旅行が軒並みキャンセルされているらしい。わたしどもも、できればこんなときに
いきたいとは思わないのだが、なにしろ仕事が切迫してきたので、飛行機に11時間以上も
乗ることになる。そういった按配なので、空港はあまり人が多くなく、手続きも比較的簡単
におわり、飛行機に乗り込むことができた。ただ、もしかしたら最後の日本食になることも
考えて、うどんをかきこんでおく。
今回の出張は、前回と同じスウェーデン第5の町、リンシェーピンでの作業であるが、この
リンシェーピンへの道をちょっと変更し、コペンハーゲンに降り立って、電車で目的地へと
向かう方法をとる。コペンハーゲンのあるデンマークは、島の国であるから、電車でスウェー
デンというのも変な話であると思われるだろう。デンマークとスウェーデンの間は、最近
長い橋で結ばれ、直通電車が走っているのである。
前回の旅行で、この直通電車のことを知ったので、今回使ってみることにしたというわけだ。
コペンハーゲンまでの飛行機は、スカンジナビア航空(SAS)984便、ボーイング
767である。このボーイング767は、まさに先に書いたテロが行われた飛行機であった
ので、少々いやな気分がした。しかし、機内はとても快適で、映画が随時流れ、機内食は
食べやすく、過去2回、あれほど長く感じられたフライトが、今回それほどにも感じなかっ
たのは、単なるなれからくるものだろうか?
ジョークのビデオをみながら、げらげら笑っていると、飛行機は着陸態勢にはいり、コペン
ハーゲンの空港に滑り込んでいった。
電車で「コペンハーゲン中央」駅に向かい、3つ星のホテルにチェックインする。
さて、どんなたびになることやら、少しずつつづっていこうと思う。
帰国後
今度の出張ばかりは、とてもこのページを更新できるような状況ではなかった。
そこで、帰国後の現在、ちょっとしたエッセンスなどを書いておこうと思う。
1.人魚姫
実にかわいらしい象である。
きっと誕生したころは、もっと海にマッチしていて、素晴らしかったものと思う。
しかし、今は、周りにいろいろ無粋な施設が建ち、これと言ってメルヘンを想像できる
ような状況ではない。
ま、この手の観光名所というのは、期待していかないほうが良いという原則があるから、
そのつもりで訪れたから、よく感じたのかもしれない。
コペンハーゲン中央駅から地下鉄で2つ目ほど。歩いても十分いける。
わたしたちは、行きを地下鉄、帰りを歩きとした。
2.アンデルセンの像と公園
コペンハーゲンは住んでみたい街の一つとなった。
なにせ、公園が多くすべてシックで美しい。公園の一角にあるアンデルセンの像も、
まったくそこにあることがマッチして、やさしい雰囲気に満ちている。
3.宮殿と宝物
今でも衛兵が守っている宮殿には開放されているものもあり、中の宝物を見ることが
できた。オランダの時と同じく、あまりぎらぎらしたものは無かった。
しかし、かんがえてみると、その程度の宝物で満足していたからこそ、北欧の国々は
王室が尊敬を受け、いまだに存続しているのではないか?
パリやイタリヤの華やかな頃の宝物は、格段に素晴らしいと言う。
それは、やはり滅亡への路だったのではないだろうか?
4.デンマークースウェーデンの間の海の橋と、鉄道事情
デンマークとスウェーデンの間は、2000年に橋で結ばれた。
鉄道と自動車用の多層構造になっていて、鉄道は下側を走っている。
撮影しようとしたが、なにせ海が見えるだけで、おもしろくなかったが、なかなか大きな
橋であることは間違いない。
変った事といえば、デンマークの鉄道。右側通行なのである。
この橋が開通してい以来、ストックホルムとコペンハーゲンはスウェーデンの誇る特急
X2000で直通されているが、橋のスウェーデン側の町マルメで、線路がX字クロスして
左側と右側通行が入れ替わっているようだ。
帰りは、このX2000を利用して、コペンハーゲンに向かったが、ひとつここでアクシ
デント。なんと、X2000が故障したのである。マルメまでやってきた電車は、突然
電気を落としたりつけたりし始めた。しばらく、いろいろやっていたが、場内放送も英語
ではおこなわれず、また、同じ車両の現地人らしき乗客も降りないので、我々も様子を
伺っていた。そこへ、車掌さんがやってきて、現地語で何か行ったので、同行の頼さんが、
英語で聞いたら「故障です。コペンハーゲン行きの電車は、5分後に隣のホームから出ます」
と、突然の宣告。みな、あわただしく降りて、無事コペンハーゲンへと向かうことが出来た。
カナダで、市内をいくバスが故障したことはあったが、電車が故障すると言うのは初めての
経験だった。
5.最後に
北欧の真冬を経験したことがないので、甘いと言われるかもしれないが、住んでみたい所
であることは間違いない。特にコペンハーゲンは、オランダなどで経験した狭苦しさが
なく、良いところだと思う。
また、ゆっくり訪れてみたいものである。
ところで、この文章は、2001年9月11日に起こったアメリカ同時多発テロの約2月後
に記している。我々が北欧に行ったのが10月末。しかし、スウェーデンで共に仕事をした
人からテロの話は一度も聞かなかった。それどころか、帰りの日本行きの飛行機はほぼ満席。
対して、日本では、この出張自体のキャンセルすら検討されていたのだ。
一体、どちらが正常な感覚なのか?
わたしには残念ながら判断できない。
日本はアメリカより過ぎるのかもしれないという評判を、実感したような気がしたことは事実
ではある。
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